思う感じる考える

思考・感想・考察のいずれか

相応しい自分を演じれば、そこは誰もが入れる天国になるという話

昨日読んだ本で気になった文がちらほらあったので記事にすることに。

タイトルは「パレード」。

amazonの内容紹介にはこのような一文がある。

いつの時代も現実は厳しい! 素顔のままでは生きにくい。でも相応しい自分を演じれば、そこは誰もが入れる天国になる。 

 レビューも高い。なぜ高いのかよくわからないがなぜだか高い。

すごい面白いってわけでもないし、すごくつまらないってわけでもない。

でもなんだか不気味な印象を受けつつ、人間はこんなものかと感じてしまう。

気になった文は3つ。

 

1つ目は容姿端麗の無職女が何をやりたいかを考えるシーン

自分が何に対しても興味を持っていないと知ってしまったことは、私にとってはけっこうタフな出来事で、かといってすぐに興味の持てそうなものが思いつくわけでもないし、慌てて考えてみたところで、たとえば、外国語を習得するとか、いっそローマ辺りに留学してみようかとか、いやもっと現実的に手近な男と海外で挙式でもしようかとか、浮かんでくるのは、興味が持てそうなことじゃなくて、興味を持ったらきっと周りが羨ましがるだろうなってことばかりだった。 

 自分目線か他者目線か。自分がやりたいことは本当に自分の心の内から求めるものなのか。もしかすると周りが喜んでくれるだとか憧れの目で見てくるからそれをやりたいと思っているのではないか。そんなことを考えてしまった。

KYにも似ているような気がした。

 

2つ目は人は場所に適応した自分を演じるんだと考える女性のシーン

今の世の中、「ありのままで生きる」という風潮が、なんだか美徳のようになっているが、ありのままの人間なんて、私には「怠惰でだらしない生き物」のイメージしか湧いてこない。 

 「ありのまま」という単語に反応してしまったのは、やはりアナ雪の影響だろうか。

家や学校、職場で人はいろいろな自分を演じている。そしてそれらはありのままじゃない。それぞれにあった自分を演じることによって、周りとよい関係を築いている。ありのままで生きると思っていても、それはありのままで生きる様に周りに見えるようにしているだけで、本当はありのままではないのかもしれない。

そんなことを考えてしまうシーンでした。

 

3つ目は昔、頼られた人のことについて語るシーン

「笑うなよ!・俺、思うんだけどさ、人に頼られてる時って人から真剣に 頼られてる時って、頼られてる方は気づかないんじゃないかな。なんていうか、気づいてはいるんだけど、その人がどれくらい真剣に、どれくらい必死に自分のことを頼っているか、そこまでは気づけないんでいるんじゃないかな。」

 人から相談を受けたとき、その人がどれだけ悩んでいるかを推し量ることは難しい。重たい雰囲気で言われるか、軽い雰囲気で言われるかで受け取る側も印象が変わる。頼ってる側は真剣だけど、その真剣さを相手に伝えるのは難しいんだろうなと。

 

一冊から3つも気になる文が出るのは珍しかったので記録することにした。

というより小説を読んでいて気になるとこなんてあんまり出てこない。

この小説とは相性がいいらしいな。

 

パレード

パレード